2008年1月20日日曜日

しるく どんでんがえる

NHKでの役所さんと坂本さんの対談
坂本さんの音楽は体温が下がって貧血気味の女性にはちょっとつらい、けど
様式美がはっきりとある音楽、役所さんのかつての武蔵は衝撃的だった、けど
失楽園からなんか魅力がなくなった気がする、などと
それぞれ尊敬する部分、往年の魅力を惜しむ部分など複雑な思いを
抱きながら、それでも相手の出方を伺って慎重に語る二人の言葉に
憎からず思っていた新作映画「シルク」は今日、
完璧なコメディーになってしまった。

映像と音楽で透明で美しい愛の物語をひっぱって最後に
「あなたの愛は どんでんがえる!」

聞き間違いかと家族に確認したところみんなそうだというので
あらためて子供と笑い転げたのです。
しかも子供は意味を知らないで語感だけで受けていたのです。
これはすごいインパクトです。
今年の流行語大賞かなとヒヤッとしました。
でも、一生懸命製作したスタッフは嫌でしょうね。
もしも、(ありえませんが)私が音楽担当だったら泣いて怒りますね。

音楽は台本の語感もすべてくみとったうえで書かれているはず、映像美も含め
坂本さんくらいの方なら当然イメージが完璧に出来上がったうえでの作曲
そして、それが単独で演奏されることにも耐えうる作品であるように仕上げたはずです。
その作品のキャッチコピーをインパクトを狙ったからといって
こんなコピーにしてしまい、(もしくはライターが「おかしくない」と思っていたらもっと大変なことですが)
かわいそうです。
まあ、どんでんがえるのなら興行収入が上がるベクトルに向かうといいですね。
私は一人なら行かないけど。寒すぎますよね今の季節に。坂本さんは夏に聴きたいです。
冷却効果と降圧効果がありそうです。

1 件のコメント:

葵耀古 さんのコメント...

同じテーマで引っ張りますが、もしかしたら
こういう流れでgoサインが出たかもしれないと想定
「先輩、どんでんがえるってキャッチーでインパクト大ですけど、ちょっとキツクないっスか?」
「何言ってんだ。コピーは記憶に残ってなんぼだろうが」「でも映画のイメージと違う気が・・それにどんでん返し、なら聞きますけど語法がちがくないスか?」
「そんなら、でんぐり返し。あれはでんぐり返る、とも言うよな、な、なおかしくないよな」(傍らの同僚に同意を求める)
同僚検索して「あ、でんぐりがえるっていう本も出てますねえ、絵本ですけど」
「な、こっちも売れてあっちも売れてこっちも売れる、子持ちのママにまで客層拡大効果、これは行けるどんでんがえる!」
「はぁ、そんなもんスかねえ」